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【中野大介】1973年東京生まれ鎌倉育ち。高校時代進学校に通うも不勉強がたたり大学受験に失敗。幼い頃から好きだった絵の道を目指すため、美術予備校へ方向転換。1997年多摩美術大学デザイン科卒業。デザイン制作会社勤務を経て、2007年に(株)D&Iを設立。広告デザインやそれにまつわるプロモーションツール、パッケージなどのデザインを手がける。これまでの主な仕事は、川崎市岡本太郎美術館開館ポスター及び館内ツール、大日本印刷(株)企業カレンダー、(株)エフティ資生堂企業カレンダー、NTTドコモサービス案内パンフレット、吉川晃司「Jellyfish & Chips」ポスター、(株)ツムラ「ソフレ」「モウガ」「インセント」パッケージほか。受賞歴:読売広告賞協賛社賞、東京TDC入賞、全国カレンダー展印刷連合会会長賞。
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2008年 07月 20日
今年のJAGDA年鑑(通称)は、新村則人さんデザインによる、
黄色いタンポポで覆い尽くされた花畑のような装丁。 その中で毎年、会員であるデザイナーたちが、 各部門ごとに座談会形式で総評をするのだが、 それを読んでいて思ったのが、 “一流は作品を見る視点が違う"ということ。 年鑑に掲載されるレベルの作品は、 表面的なバランス、レイアウト、完成度はあって当たり前。 そんなものは、美大に入るためのデッサン力みたいなもの。 勝負はその先にあって、デザインの上手い人たちが集まった中で、 どれだけ評価に値するものが作れるか。 世の中でとても機能しているとか、人の生活を豊かなものにするとか、 当たり前と思われていた価値観を変えて見せたとか。 近年益々そういう部分が評価されるようになってきている。 これはおそらく、一般の人がデザインに対して持っているイメージとは かなり違うのではないだろうか。広告好感度調査などを見ていると、そう思う。 広告などの好感度調査は、メディアへの露出量に大きく左右される。 たまにしか目にしない優れた広告を覚えていて投票する人なんて滅多にいないのだ。 デザインだって同じ。例えばフランフランのデザインがカワイイというのは、 あちこちに店があってパッと頭に浮かびやすいからだ。 よーく探せば、もっとカワイイものを売っている店はいくらでもある。 だから、プロはあれに左右されてはいけない。 (ただし、フランフランがメジャーな展開をして売れているという事は、 商品のデザイン以上に評価されるべきことである) もちろん最終的にデザインに触れるのは一般の人たちである以上、 その人たちの評価をないがしろにすることは出来ないのだが、 プロのデザイナーであれば、一般の人の価値観に迎合するのではなく、 啓蒙する気持ちを持っていなくてはいけないと思う。 デザインは分かり易いことが基本と言われるが、 それと、レベルを落とすことはイコールではないのだ。 ↑表紙に使われているRosewood Std Fillという書体、好き。
by tbm18363
| 2008-07-20 19:19
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