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【中野大介】1973年東京生まれ鎌倉育ち。高校時代進学校に通うも不勉強がたたり大学受験に失敗。幼い頃から好きだった絵の道を目指すため、美術予備校へ方向転換。1997年多摩美術大学デザイン科卒業。デザイン制作会社勤務を経て、2007年に(株)D&Iを設立。広告デザインやそれにまつわるプロモーションツール、パッケージなどのデザインを手がける。これまでの主な仕事は、川崎市岡本太郎美術館開館ポスター及び館内ツール、大日本印刷(株)企業カレンダー、(株)エフティ資生堂企業カレンダー、NTTドコモサービス案内パンフレット、吉川晃司「Jellyfish & Chips」ポスター、(株)ツムラ「ソフレ」「モウガ」「インセント」パッケージほか。受賞歴:読売広告賞協賛社賞、東京TDC入賞、全国カレンダー展印刷連合会会長賞。
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2009年 05月 07日
NHK「爆笑問題のニッポンの教養」、
出演が原研哉ということで久々に観てみた。 序盤に出てきた、ユーラシア大陸を90℃右回転させた図、 これは、原さんの著書「デザインのデザイン」の中にも出てくるが、 とても興味深い。 ユーラシア大陸を、日本を受け皿としたパチンコ台に見立て、 ローマから弾き出された文化の玉が、ペルシャやロシアに別れ、 中央アジア、インド、中国、韓国などを通って、 すべて日本に落ちてくるというもの。 番組内では語られなかったが、 このように様々なルートから多様な文化を受け止めた日本は、 混沌の中で、逆にそれら全てを融合させる究極の存在である「無」というものに 到達したのではないかと考えられるというのだ。 原研哉さんのデザインはシンプルだとよく言われるが、 正確には、無印良品の広告を始めとする仕事の中で、 「空っぽ(empty)」=“何もないが全てがある"という考え方を用いている。 番組内では、ドイツ製のナイフと日本の包丁を持ち出して、 シンプルと空っぽの違いについて説明した。 ドイツ製のナイフの柄は人間工学に基づいた形状をしており、 握ったときに指の位置がすっと決まる最短距離のデザインだけが施されていて、 それ以外の装飾などは何もなされていない。 これが「シンプル」。 一方、日本の板前が使う包丁の柄はプレーンな木の棒状で、 握る位置が決められていないが、逆に言えばどこを握ることも出来る。 これは、卓越した板前の技術をすべて受け止めることの出来る、 「空っぽ」なデザインなのだ。 日本にはこの「空っぽ(empty)」=“何もないけれど全てがある"という 美意識が存在するのだという。 爆笑問題の太田光はこれについて、 漫才を始め、何においても“間(ま)"が大事であると言った。 「人間」は人と人の間。「時間」は時と時の間。「世間」は世と世の間。 実態がない、つまり空っぽなもの。だが、そこに全てがあるのだ。 番組の最後に、原研哉さんはこう語った。 「デザインとはものを作ることだと思われている。 スタイリングを施すことがデザインだと思われている。 しかし、そうではない。 足元にはこんなものがある、周りにはこんなものもある、と 気付かせてあげること。 あなたは分かっているつもりでも、実は分かってなかったりして。 デザインとはそういうことを仕組んでゆくことなんです。」 このことを実践し、クライアントに説明して、 形として世の中に生みだし、機能させているのが、原研哉さんなのだ。 嗚呼すばらしい。 にほんブログ村
by tbm18363
| 2009-05-07 02:29
| 原研哉
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